2020/09/07 00:28


◇はじめに

私は子供時代からマジックが好きでした。テレビでミスターマリックの超魔術シリーズをみていて、こんな不思議なことが世の中にあるんだなーと感じたのを覚えていて、そこから自分自身もテーブルマジックの簡単な本を買ってもらい、トランプのマジックを覚えた記憶があります。どちらかと言うとテレビでマジック番組を見るのが好きでした。
そこから大分日を空けて、社会人となり、テンヨーやダイソーのマジック商品を購入しているうちにマジック熱にまた火がついて、商品などを研究して友人にマジックを見せることをよくしていました。
テレビでもマジックブームと呼ばれる時期がありました。テレビには大きく影響を受けて、趣味はマジックと言えるほどにマジックを好きになっていました。

マジックは研究すればするほどに奥が深く面白いものです。マジックは幅が広く、スポンジボール、ルービックキューブ、リングなどなど様々なマジックに使われる道具が様々あります。私は趣味のため、トランプやコイン、その他日用品を使った簡単なマジックを研究しているだけですが、それでも奥が深く20年経った今も物足りなさを感じています。

とにかくマジックは面白い、生涯の趣味として持っていたいと考えました。趣味がない人にはオススメの趣味です

◇マジックアプリを考え始めたきっかけ

私の仕事はシステムエンジニアです。マジックとは全く関係のないものです。

マジックの一つの探究心としてマジックが演技できるアプリという存在を知りました。iphoneやandroidでマーケットを漁っていると色々と出てきます。最初はアプリを使ったマジックなんてトランプやコインと比較したら、マジックとして成立するものなんてないんじゃないかって考えていました。理由はスマートフォン自体がそもそもマジックと呼べるほどの機能を持っていて、それでマジックとしての不思議を演出するのは難しいと考えたためです。とはいっても、時間がある時にマジックアプリで何か面白いのはないかなーと探していました。

日本のテレビで紹介されたマジックアプリで「iForce」というマジックアプリがありました。(ここでは種に触れるので詳細は省略します)有料ですがこれを入れてみて、面白い発送だなーと思いました。なるほど、このスタンスのマジックならアプリとしても不思議を演出できるんだなと初めて感じたアプリでした。

つまり観客にマジック用のアプリと悟らなければ不思議を演出できると考えたんです。これはマジックアプリだと明言したり、現象から見ても明らかにマジックのために作られたマジックではやはりマジックとしては成立しにくいと思ったんです。

◇マジックアプリの必要性(需要)は?

世間的な需要という意味ではマジックを演技するアプリは需要は極めて低いと思います。理由はそもそもマジック愛好家の母数が少ないからです。日本では10万人程度、世界では700万程度ではとされています。全人口の0.1%ほどがマジックを趣味にしていて、さらにその数パーセントがマジックを生業にしているんだと思います。そのため母数が少ないので、さらにアプリとなるとマジックアプリの需要はかなり低いと言えます。
実際にiphone,androidのアプリ数に対してのマジックアプリもそれに近いほどの数しか存在しません。これはアイデアがないというより需要がないため作る人も少ないと見ていいと思います。確かに収益化を考えると実際にアプリを作って生活するのは他のアプリよりも過酷かと思います。マジックアプリシェアは海外が比率的に多く、日本発信のマジックアプリはより少ないです。私の調べた感覚値となりますが、数10程度と思います。(もちろんシェアが低い優秀なアプリも存在している可能性はあります)
海外発信のアプリの場合、日本人にはそもそも合わない作りだったり、解説書が英語のため、動作自体がそもそもわからない場合などが考えられます。つまり私がマジックアプリを作ろうと思うのは、こういったのも理由になります。

はじめに言いましたが、私は趣味でマジックをしているものでマジックで食べるつもりはこれっぽっちもありません。
そのため需要というよりも私自身が欲しいと思ったもの(実際に演技してみたいと思えるもの)を作ります。もちろん既に存在している既知のアイデアやアプリでは作る価値はないと考えます。

◇マジックアプリを作りたいと考えた理由

マジックを趣味にしているため、人にマジックを見せるのも一つの楽しみです。相手にマジックを見せるつもりで相手に会うのであれば、準備万端で迎え撃てばいいのです。大体の場合がそうではなく、ファミレスなどで話の流れでマジックを見せたりする偶奇性によってマジックを演技することがほとんどです。予めマジックが趣味と相手が知っていたら「見せて」となるかも知れませんが、ほとんどは偶奇です。

唐突に「マジックを見せて」に大して、いきなりトランプ、リング、スポンジボールなどをカバンから出すのはナンセンスです。間違いなく惹かれます。強いて言えばコインなどは財布に入っていても不思議ではないので良いと思います。私の場合は常にマジックでよく使われるワンダラーコインを持ち歩いているほどです。しかし多くの人は違います。

そのため、日常から持ち歩いていても不思議ではないものを使ってマジックを見せることが求められます。
例えば、小銭、お札、輪ゴムなどでしょうか。これらを使っても色々とマジックはできると思います。しかしトランプなどを使った場合と比較するとインパクトが弱い現象のマジックになってしまう場合が多いです。


◇第一弾のマジックアプリ完成まで(曜日あてのマジック)


今から4年ほど前のことです。マジックアプリと悟られないアプリという思想で、アイデアを色々と考えてみました。そこで今回思いついたのが「曜日当て」を行うアプリです。
これは映画サマーウォーズ を見て閃きました。
映画サマーウォーズで主人公の健二が夏希の誕生日(生年月日)を聞いて、その場ですぐに誕生日の曜日を言い当てるシーンをご存知でしょうか?
これを実現する方法をアプリで考えました。
これはマーケットでも仕様を書いているため、トリックを書きますが、スマートフォンの音声認識機能を使っています。音声で例えば1980年1月10日などと日付を声で言うと、アプリが日付を認識してバイブレーションでこっそりと演者に伝えると言うものです。
例えば月曜日であればバイブを1回、火曜日であればバイブを2回のようにです。
実際に音声認識の精度によるところがあり実装に不安がありましたが、いざ実装してみると、かなり正確に日付を認識させることができました。ただ弱点としては雑音が多い場所では音声を認識しにくいと言うことです。そのためある程度静かな場所でやることが必要になります。
精度に関してはAndroidのバージョンが上がるなどで端末自体の精度が上がれば、自動的にアプリの音声認識の精度も上がるため、当時の4年前でもかなり良い精度だったため、現在はより良くなっています。

今回のアプリは、観客にはアプリと認知することは難しいです。そもそも演技の中にスマートフォンを出さずとも成立します。(胸ポケットに閉まっとくなど)
そのため、私の求める、「マジックアプリだと悟られない」の面では100%クリアしており、とても自分自身満足しました。

このアプリに関してはAndroidのみとなっています、iPhone版も作りたいと思っていましたが、アプリを使わずとも暗記で乗り越えられないかを考え、そちらで自分自身が満足したため、iphone版の制作には至りませんでした。
私自身、今は生年月日から5秒から10秒程度で暗算で曜日を算出できます。こちらに興味がある方は詳しいやり方の解説書を販売して言いますのでご検討ください。

インストールはこちら
Android版

■暗算バージョン

◇第二弾のマジックアプリ完成まで(SixthSense)


シックスセンス(SixthSense)というマジックアプリを曜日当てから1年後に製作しました。
これは上項でも話した「iForce」というアプリを参考にしました。参考と言っても機構は全く違います。もちろんです。
「iForce」は私が入れた海外マジックアプリの中で一番目に留まったものですが、いまいち実際に使おうというところまでには至りませんでした。それは演者がスマートフォンを触る必要があったからです。
マジックに精通していない人間がこのマジックを見ても、大体の人間は種に気がつく(正確に合っているかは別として)と思います。特にこれがマジックアプリだという認識で見られた場合はより種に近づきます。
この理由により私は使うことはありませんでした。
あるときにこの解決方法を閃き、演者は重要な部分ではスマートフォンに触れずにマジックを実現することができるようになりました。
これは自画自賛ですが天才と思ったほどです。

このアプリ自体は第一弾と比較すると「マジックアプリだと悟られない」をクリアしていません。アプリを観客に見せた上で行うからです。
しかし、お絵かきアプリと伝えることができ、そこに違和感も少ないと考えています。そして仮にマジックアプリと伝えた上でも種にたどり着けない可能性が高いとも考えました。
先にAndroid版を作り、その後にiPhone版を製作しました。

こちらのアプリはなんとAndroid と iPhone版を合わせてインストール数が累計100インストールを超えています。
これは趣味で開発している私としては原動力となり、次のアプリにもモチベーションが上がります。ありがとうございます。

■実演動画はこちらになります



インストールはこちら
iPhone(iOS)版

Android版

◇第三弾のマジックアプリ完成まで(AnyNumber)



そして、エニーナンバー(AnyNumber)というマジックアプリをSixthSenseリリースからから2年後に製作しました。
こちらもコンセプトはSixthSenseと同様に作りましたが、新たにマジック愛好家の不滅のテーマとしてある「絶対に見破れないマジック」を要素に組み込みました。これは私がマジックを趣味に持ってから、常に考えていたことです。
マジックは無数にあります、すごいマジックも無数にあると思います。しかし私の中で友人などにマジックを見せているとマジックに肥てきているのか、仕掛けがすぐに見破られるという経験がありました。
特にスライハンド(手のテクニック)のマジックの場合はリクエストに答えたりするとより仕掛けがわかる可能性は高くなります。
また昨今ではYouTubeなどで種の解説などが無法状態になっており、マジック愛好家以外の目にもマジックの仕掛けを知る機会が多くなっています。
そこで今回「絶対に見破れないマジック」に拘りました。
しかし本当に「絶対に見破れないマジック」は魔法でもない限り難しいです。そして「絶対に見破れないマジック」というのも主観にすぎません。私の中でのボーダーラインがあり、そこをクリアするマジックであれば私の中ではこれを言い切ることができます。
人にはセンセーショナルに感じるかも知れませんが、ご了承ください。何を根拠にラインを超えているのかも自分の中では答えがあり、またブログに書いていこうと思ってます。

このアプリはiphone版を作りました。今後もし需要があればAndroid版も作ろうと思ってます。もし欲しいという方がいたらリクエストください。

■実演動画はこちらになります


◇インストールはこちら
iPhone(iOS)版

◇これから

私の中でマジックのアイデアはまだ5つほどあります。これらも今後折を見て製作する予定ではいます。
ただ他にいいアイデアはないかといろいろ模索して考えています。今はアイデア考案タイムです。

私が作るマジックアプリは手前味噌評価が高いもののみです。でなければ作りません。
友人にマジックを見せる機会があれば、SixthSenseとAnyNumberは見せると思いますし、やってみたいと思ってます。

ぜひ皆様にも使ってもらえたら嬉しいので、よかったら入れてみてください。
マジックはアイデアが命です。私のマジックアプリを入れてもらったら、他にも解説書にない演出をいろいろ考えてみてください。
きっとマジックが今より好きになります。

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